tyaba2書評

読書履歴としてのブログ

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『読書について』アルトゥール・ショーペンハウアー

読書をするときにはいつも付箋を近くに置いている。自身の為になる個所や気になったフレーズのページに貼り、いつでも振り返られるようにするためだ。 いい意味でも悪い意味でも付箋の数が多かったのが今回の『読書について』である。 ショーペンハウアーは…

『パプリカ』筒井康隆

精神医学研究所に勤める千葉敦子はノーベル賞級の研究者であり、サイコピスト。彼女のもう一つの顔はPT機器(サイコセラピー機器)を使用し、他人の夢に入り込み、精神病、神経症、抑鬱症状を治療する夢探偵パプリカだった。 PT機器だけでも画期的な装置である…

『眼球奇譚』綾辻行人

綾辻行人の小説を読むのは本作品で3作目となる。 作者のデビュー作であり最も評価が高い『十角館の殺人』、アニメ化もされた『Another(上)(下)』に続いてだ。 普段小説を買うときは好きな作家の本を除き、ネットのおすすめ記事やAmazonのカスタマーレビュー…

『異類婚姻譚』本谷有希子

関テレで放送中の「セブンルール」に出ている綺麗な女性は誰だろう。 そんな興味で本谷有紀子を調べてみると、なんと芥川賞作家だった。普段読んでいる本とは少し毛色が違うが、受賞作品を読んでみたいと思い、書店で手に取った一冊。 「最近、自分の顔が旦…